すきなひと。
左の席
昨日、学校から家に着くまでの間ずっと悠平とメールしてた。
家に着いてメールが終わったかと思えば、そのまま寝るまでメールを続ける。
お互いやめようとしなくて、どちらかが寝れば一時休止みたいな感じだった。
そのおかげで国語と数学の小テストの勉強があまり出来なくて。
でも、その分メールが続いたからあたしはよかった。
だって、好きな人とはメールしときたい。
そういうもんでしょ?
そのかわり、学校に向かう電車の中とかではしっかり勉強したけどね(笑)
学校着いたら、たまたま悠平に会って。
最後に問題の解き方を確かめようと思い、悠平を立ち止める。
教科書を出して、筆箱を取りだそうとカバンを探って。
「あ!やっば!!筆箱忘れたぁ〜!!」
「ばーか(笑)何してんの?ったく・・・ほい」
そう言って胸ポケットからシャーペンを出して、あたしに渡す。
「あ・・ありがと」
「ん。で、どこ?」
「え、あぁ…ここ!!これで当ってるん?」
「・・・ん、当ってんじゃん」
「ほんま?!やった♪」
「よし、その調子で頑張れよ」
「もっちろん!」
「小テストでも赤点あるからな?」
「とりませんから〜」
「調子乗んな(笑)」
ポンと頭を叩いて。
悠平は「じゃあな」とだけ言って、職員室に入っていった。
あたしは教室に戻り、リカの隣に座る。
「こあ、小テストの勉強した?」
「数学は頑張った!」
「・・・国語は?」
「うふふふふ」
「・・バカ(笑)」
呆れたように笑うリカ。
そんなリカをあたしは膨れて見てた。