すきなひと。


「心配って誰が??」


「あ・・・と・・すきな人?」


「え?!こあ好きな人いるの?!誰だれ?!!」



どうしても、ヒロに言えなくてあたしは無難なことを言う。



「年上の人やで?」


「年上かぁ〜!いーじゃん!!」



そう言われて、笑うしかなかった。
悠平にちゃんと返事返したあと、質問攻めしてくるヒロから逃れるために、バイバイして。
ヒロがいなくなったのを確認して本屋さんに立ち寄る。



雑誌を一通り見て、自分がいつも買ってる雑誌がないことを確認して、漫画の棚へ。




「あれ?こあじゃん」


「へ??」


名前を呼ばれて振り向くと、そこには私服の汰希がいた。


「今帰り?」


「うん。そやで」


「今までダンス?!」


「そー。・・・で、汰希は何してんの??」


「俺はコレ」


あたしの前に出したのはギター。


「練習??」


「そーゆーこと。今からストリートしようと思ってさ」


「一人で??」


「おう」


「面白そうやんか!!あたしも行くっ」


「面白そうってお前(笑)でも、制服じゃ危ないから・・・」


ん〜・・・と考え出す汰希。
あたしは頭を傾げて、何考えてんのかって思ってた。
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