C校舎の城ヶ崎くん
「..........七宮さんさ、よく天然って言われるでしょ。それか鈍感とか」
大きなため息を吐いた後、城ヶ崎くんがそんなことを言った。
私は話題が変わったことに首を傾げるが、一応頷いた。
言われたことが、ないこともない。
「よく分かったね、友達に言われる」
「やっぱり」
城ヶ崎くんは髪をくしゃっとして「あー」と声をあげた。
あ、ここからだと右手が見えなかったから、今気づいた。
城ヶ崎くん今日は指輪してる。緑色のが光ってる。私の好きな色だ。
「言っとくけど」
指輪にいっていた視線を城ヶ崎くんの瞳にもっていく。