C校舎の城ヶ崎くん


「私、太郎のこと好きだった。小学校の頃からずっと」




少し落ち着いたみたいで、語る桃ちゃん。




「え!?」

「告白もした」

「え!?」

「なのにフられて、どこの中学行くのかも聞かないまま小学校卒業したの」

「え!?」

「…あんたそればっかりね」




ふふ、と今日初めての笑顔を見せた桃ちゃん。

でも衝撃的事実を知った私は、固まった。




桃ちゃんがキタロを!?
確かに可愛い系男子で、確かにモテそうだけど…。





「…だから…その、まだ、好きなんだ」

「え…?」

「太郎のこと」

「…そうなんだ」





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