C校舎の城ヶ崎くん
C校舎の6組。その教室の扉をを開けて、軽く頭を下げながら「お邪魔します」と呟いた。
「あ、千代ちゃん。久しぶりー」
「ひ、久しぶり」
そこまで久しぶりなわけでもないけど。
まっつんに返しながら室内を見回す。
キタロは前と同じようにいないし、城ヶ崎くんもいない。
「龍なら、今日はさっさと帰ったけど」
「え、え!?」
いつも通り、本を読んでいるアキが教えてくれた。
私なにも言ってないのに!
まさかアキ、私が城ヶ崎くんが好きってことを......いやまさかね。うん、まさかだよ。
「ん?千代ちゃん龍に用事があったの?」
「そ、そういうわけじゃ...っ!」
ニヤニヤしながら顔を近づけてくるまっつん。しかしそのまっつんから女ものの香水がした。
女たらし..........。