C校舎の城ヶ崎くん
まっつんもユッペがここまで感情的になるとは想像しなかったのだろう。


私はなにをするわけでもなく、扉の前で突っ立つ。





「ユッペ、落ち着け」

「もう帰る」

「あ、あぁ」






ユッペは机の上にあるカバンにゲーム機を入れて、再び私の方へ歩いてくるのかと思えば、後ろの扉から出ていった。


きちんと閉まらなかった扉。





「ごめんね千代ちゃん」

「私こそ、なんか、ユッペに嫌われることをしたみたいで」

「うーん、ただ龍が大切すぎてあんなになっちゃうんだよね」





そこで城ヶ崎くんが出てきた。
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