C校舎の城ヶ崎くん
「無理、かなぁ?」
「うっ……」
またもやその上目遣いを使われ、断ることができず、「い、行きます」と答えてしまった。
私のバカヤロウ。
「よかった!突然だから、断られるかと思っちゃった」
へへ、と頭をかく泉美さんは、それはそれは絵になっていた。
やっぱりさっきの訂正。
美人に悪い人はいない!
「あ、あの。でも連れの人とかはいいんですか?」
「え?……あぁ、別にいいんですよぉ。気にしないでください。それよりもまだここのお店に滞在します?」
「あ、大丈夫です」
「じゃあ行きましょう!」
私の手をとって店内から出た泉美さんの横顔は、すごく嬉しそうだった。