C校舎の城ヶ崎くん

「た、例えば……えーと…えー…」

「ぷはっ!ないじゃん」

「ほ、ほら!そういうとことか…っ」

「そういうとこ?」





ウィーンと音をたてながら掃除機で吸い取る。






「不意に笑うというか、いつもクールな城ヶ崎くんが笑うのって意外というか」

「意外?」

「いつもかっこいいのに、爽やかになるし…いや、可愛いくなる…?」






ギャップというのかな。


すごく、キュンとくる。






「ふうん…じゃあさっきのは間違いじゃないってこと?」

「へ?」

「好きなタイプ」

「んなぁ!?」

「ははっ、七宮さん俺のこと好きなの?」





多分、これは冗談なんだろう。


城ヶ崎くん流のジョークだ。


けど図星も図星。





掃除機を握る手が震え、顔がトマトになる。



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