C校舎の城ヶ崎くん
思いきり息を吸い、ゆっくりと吐き出す。





「好き、だよ」






ポツリと呟いたその言葉。


恥ずかしすぎて城ヶ崎くんのほうを向くことができず、俯いて掃除機を動かす。


そしてウィィンと鳴っているそれを切った。






なんて言われるんだろうか。


城ヶ崎くんのことだから、キツいことは言ったりしないと思う。


でも、以前見かけた告白現場での城ヶ崎くんは、怖かった。




私もあんな風に言われるんだろうか。



それでも、私は一歩踏み出したよ。



今度こそ、ちゃんと城ヶ崎くんと目を合わせる。





「…ごめん」



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