C校舎の城ヶ崎くん


「きょ、京子ちゃん」

「おはよう。なんか騒がしいけど……って、城ヶ崎龍!?」

「…っス」





現れたのは、京子ちゃんだった。


朝練があったのか、少し汗をかいていて爽やかだ。


城ヶ崎くんを見た途端私はぐいっと京子ちゃんに引っ張られた。





「千代、どうしたの?あの人城ヶ崎龍だよね?なんでいるの?なんでこっちにいるの?」

「そ、その……かっ、彼氏です」





彼氏。


その一言を自分の口から出すと恥ずかしくてたまらない。






「嘘っ!大丈夫なの!?なにもされてない!?」

「だ、大丈夫だよ。すごく良い人だから」





心配してくれてるのは伝わってるんだけど、城ヶ崎くんへの偏見がほんとにすごいんだなぁ。


私も人のこと言えないけど。


私も最初偏見してたけど。




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