C校舎の城ヶ崎くん


C校舎は不良の集まりなので、廊下や教室も私たち普通の生徒とは少し異なる。



素行が悪い方々の落書きした跡が残っていたり、机の位置がとんでもなくガタついていたり。




まさに、不良の通う学校、という印象が強いところ。





だから、か。






ワイワイガヤガヤと騒いでるイメージが強く、静かな不良なんていないだろうと勝手に想像していた。




教室に人がいたら、絶対大声で話す声が聞こえたり、笑い声があったりする。





少なからず、自分はここにいるんだぞ!というなんらかのアピールがあるのが当然だと思い込んでいた。






それが間違いだったのかもしれない。







私は目の前にある光景を見て、石のように固まった。




「……ん?」

「どうしたキタロ」

「ちょ、静かにしろ。今ラスボス」

「誰か来た?」

「知り合いじゃね?」

「誰の彼女?」

「だから黙れって。よっと、しゃ!」




生徒が4人もいるなんて、思わないじゃないか、普通。



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