C校舎の城ヶ崎くん



その発言にピタリと動作を停止して、声のしたほうを見た。




声の主は、男子にしては前髪や後髪の長い、所謂ロン毛に属する人だった。




「え、まっつんなにそれ。緑の…?」

「緑の、細長いやつ」

「筆箱?」

「そ、確かそんな感じのを見た」




緑の細長いやつ。



多分それ私のだ!!





くるりと再び不良たちに向き直り、今度は勇気を出して尋ねる。




「そ、それどこにありますか!?」

< 26 / 187 >

この作品をシェア

pagetop