C校舎の城ヶ崎くん
「も、桃ちゃんのアホーーーーっ!薄情者ーーーーっ!!」







何を隠そう、あれから私は筆箱を探していなかった。




いや、これは少し違う。




探したさ、探したんだよ。




C校舎以外は。




でも見つからなかった。


ということは、もう決まったようなものだよね。





行かないといけないみたいだよね。


きっと向こうの校舎にあるんだよね、私の筆箱…。






肩を落としながらカバンを背負い、教室の電気を消して、扉を閉めた。


< 28 / 187 >

この作品をシェア

pagetop