C校舎の城ヶ崎くん
若干ムッとしながらボソッと名前を言った。




「なに?聞こえない」




ムカッときた。


耳に手を当てて「はあ?」とか言ってる顔が私のことを馬鹿にしてる顔だ。


私の嫌いなタイプ。


でもやっぱり怖いので、啖呵を切るようなことはできない。





「七宮千代です」

「七宮?」

「はい」

「七宮って、神田さんと仲良いわけ?」

「悪くはないけど、普通にクラスメートって感じです」



桃ちゃん、やっぱり来て欲しかったよ。私、このオレンジメッシュさんに目をつけられそうだ。嫌われたかも。私も苦手だし、話したくないよ…。



ううう、と心の目を涙で潤ませる。





「まあ、そうだよな。神田さんと釣り合う感じじゃないし」



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