C校舎の城ヶ崎くん
京子ちゃん
「ええええぇぇぇ!!」
「も、桃ちゃんうるさい」
翌日の休憩時間、桃ちゃんに昨日のことを一部始終話した。
本当は朝話したかったんだけど、桃ちゃんが寝坊して遅刻したので話せなかった。
「だって、だって……えぇ!?」
大きな口を開けて驚く桃ちゃんに、私はお菓子を食べたまま微笑む。
「昨日桃ちゃんが一緒に行ってくれなかったからねー。運がなかったね、桃ちゃん」
桃ちゃんは城ヶ崎くんたちC校舎の人たちのことが、ライクの方で好きだ。
見た目がかっこいいとかなんとか騒いでいる。
だから私は嫌味たっぷりに言ってやった。
「友達になったの!?」
「な、なってないよ!展開早いよ!」
友達なんてそんな…おこがましい!
そもそも城ヶ崎くんと話せただけでも、ファン的な人たちに殺されそうなのに。
パリッとポテチを食べながら、女の子たちに追いかけられる自分を想像し、身震いした。