C校舎の城ヶ崎くん
それにしても神田さん、ならぬ京子ちゃんと会うなんてビックリだ。


しかも名前呼びになるなんて。


まさかあのユッペっていう人の仕業?
ここで神田さんと私を会わさせて、友達にさせてゆくゆくは…。


なわけないよね。超能力者じゃないんだから、偶然に決まってる。





「きょ、京子ちゃんはこれから部活なの?」

「もう始まってるんだけどね。肝心な水筒忘れちゃって」






てへ、と舌を出してはにかむ姿は、どこぞのモデル、いや、アイドルのようだった。





「えっ、ごめん引き留めて!」

「全然!千代とは前から話してみたかったし!お話できて良かったよ」




な、なんて良い子なんだろうか!


感動したよ。映画クレヨンしのちゃん並みの感動をしたよ。





「じゃあね!また明日!!」

「う、うん!バイバイ」





手を振りながら駆け上がって行く京子ちゃんを見送りながら、私も階段を下りた。

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