C校舎の城ヶ崎くん
C校舎は何度訪れても緊張する。



まず校舎自体がボロく、不良感が滲み出ている。校舎の外見が既に怖く、中はこんな感じに荒れてるんだろうなと想像がつくほど。




6組の扉を開けると、そこには昨日と同じく城ヶ崎くんを含めた5人がいた。





「あ、七宮さんだ」





1番最初に声をかけてくれたのは、フードくんだった。






「ど、どうも」






気の利いたことが言えない自分が恨めしい。小さくお辞儀をするだけで済ませてしまった。




取り敢えずどこに行けばいいのか分からず、その場に立ったままの状態に。





「…ここ来れば?」






そう言ってくれたのは城ヶ崎くん。


椅子の背凭れを肘起きにして、横向きに座っている城ヶ崎くん。




指した席は城ヶ崎くんの隣。


つまり城ヶ崎くんと向き合う形になれと。




他の人たちは城ヶ崎くんの方に集まっている。




「ありがとう」






カバンを膝に置いて椅子に座る。


前を向くのも失礼かなと思い、城ヶ崎くんと向き合う形になった。





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