C校舎の城ヶ崎くん
「じゃあ他の人も僕がやってあげる」

「キタロくん…?」

「キタロでいいってー!」

「う、うん」





肩をぱしぱしと叩かれた。

ふいに城ヶ崎くんのほうを見てみると、彼はスマホをいじっていた。



な、なんだかなぁ。



城ヶ崎くんが私を呼んだようなもんなんだけど、当の本人は携帯いじりですか。



相手にされてない私…。


相手をしろって言いたいわけじゃないけどね!?そんなこと贅沢というか畏れ多いこと言わないけどね!



あ、もしかしてこれを察してキタロは自分が紹介するって言ったのかな。




フレンドリーなだけじゃなくて、気も遣えるなんてすごく良い人だ。





私にもその能力欲しいなぁ。






尊敬にも似た眼差しで眺めると、にこりと笑われた。




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