C校舎の城ヶ崎くん
「俺はなんて呼んだらいいのー?」





ロン毛の、まっつんが自分を指して聞いてきた。


呼び方か…。


ヤンキーというか不良の友達なんていなかったから、そういう系統の人が女の子をどんな風に呼んでるのか知らない。




でも名前呼びだよね、多分。




桃ちゃんの男友達の不良も、桃ちゃんのこと桃って呼んでたし。





「なんでもいいよ」

「んー、じゃあ千代ちゃんね」





ちゃん付けってするんだ。同い年の男の子にちゃん付けされるのって、ちょっとくすぐったいな。





「俺地味な子と友達になったの初めてー!なんか新鮮!」

「地味って…」





ひ、酷い。


若干落ち込んでいる私に、しめたとでも思ったのか。


ユッペがここぞとばかりに攻めてきた。





「ははははっ、地味とかウケる。いっそのこと三つ編みと眼鏡にしたら?似合うんじゃね?」






バカにしてくるが、やっぱり言い返せない。


暴力なんか振られたら、死ぬ。




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