C校舎の城ヶ崎くん
城ヶ崎くんが気になってます。
で、でもそれは不良だから!!
周りにいないタイプで、珍しいだけだと思うし…。
「もしかして七宮さん、恋愛とかしたことないの?」
驚いてる城ヶ崎くんに対し、俯く私。
小学校の頃、あった気もするけど…。
「ないことも、ないと思うけど。好きだとか、どうやったら分かるの?」
「どうやったら…んー……四六時中その人のことばっかり考えてる、とか?」
私が四六時中考えてる男の人…。
「なんか、こう……自然と目で追ってるみたいな…」
「…?」
「む、難しい」
城ヶ崎くんが悩んでる。レアだ、多分。
腕を組みながら、私のために答えを見つけ出そうとしてくれている。
その姿を見ると、またしてもきゅぅぅんとなった。
「まあ、好きになったらすぐわかるって」
「まだ難しいや。城ヶ崎くんはどうなの?」
「お、俺?」
「好きな人いないの?」
その一言を言うのに、またしても心臓の鼓動が速くなった。
城ヶ崎くんは少しだけ黙り込んだ後、口を開いた。
「ま、まあ」