C校舎の城ヶ崎くん
「友達想いなんだね、城ヶ崎くん」
つられて私も笑顔になる。
一瞬、城ヶ崎くんの頬が赤くなったような気がした。
すると、顔を背けられた。
「別に…」
も、もしかして照れてるのかな。
怒っているようにも見えなくないが、話の流れからして照れてるんだと自己解釈する。
「な、七宮さんも……」
と、城ヶ崎くんが何かを言おうとしたその時、保健室の扉が開けられた。
私も城ヶ崎くんも驚いてそっちのほうへ見やると、白衣を着た女の人だった。
保健室の先生を知らない私は白衣で判断力する。
私と城ヶ崎くんのいるベッドはカーテンを閉めていなかったので、丸見えだ。
「あら?あなたたち何をやってるの?」
綺麗なソプラノの声が、室内に小さく響いた。