C校舎の城ヶ崎くん
中庭には先回りをした男子たちが既に作業をしていた。
桃ちゃんはそんな男子にちゃちゃを入れながら、楽しむのが恒例だ。
「うっわ、いっぱいある…」
「今日に限ってどうしたんだろうね」
2つ自販機が並んでいるところまで歩き、ゴミ箱の中を覗いて見ると、たくさんのペットボトル等が捨てられていた。
「なんでこんなにあるの!?」
「…多分これだよ、新作のジュース」
「本当だ。ラベル全部いっしょ。この量をわたしらに運べと?やっぱ男子必要だな」
ペットボトルが大量にあって、私たちだけでは無理があるかもしれない。
ペットボトルは軽いけど、最早そういう問題じゃない。
「ゴミ袋から溢れそうだね」
「それな。あと、ジュースがちょっと零れてる…」
汚ねっ、と顔をしかめる桃ちゃんに若干同意する。