C校舎の城ヶ崎くん
「桃ちゃん…?」

「行こう、千代」

「えっ!!ちょっと、僕は!?」

「お前なんて知らねえよ!」





珍しく桃ちゃんが男口調だ。

それにもびっくりした。




桃ちゃんに腕を引っ張られながら、キタロのほうを振り向くと、悲しそうな表情をしていた。




それに目を丸くし、桃ちゃんのほうを再び見てみる。



桃ちゃんは、泣きそうな表情をしていた。



なんなんだろう、と考えながら何気無く校舎側を向いた。




「………あ」





そこは、保健室の窓だった。


< 87 / 187 >

この作品をシェア

pagetop