C校舎の城ヶ崎くん
国語準備室の前まで来た。
この中で告白現場が…。
蘇るのは、いつぞやの8組で行われた告シーン。
私はまた見つからないように、そっと中を覗いた。
でも、あれだけ時間が経ってるから、もう告白は終わったのかもしれない。
キィ、と小さく扉の音を立てながら中を見ると、男子制服の生徒が1人。
他は見当たらなかった。
もっと奥にいるのかな、と扉の隙間を少し大きくする。
「…誰?」
「ひわっ!」
本棚らしきものに寄りかかりながら、床に座っている男の子と、目が合った。
言わずもがな、城ヶ崎くん。