私の誠は…

｢紫音さん。私はどれが本当の紫音さんかわかりません。｣

素っ気ないのは変わり無いが口調が大幅に変わることを総司は指摘する。


｢…それを知ってどうする？いずれにしろ、此所では男として過ごさなくてはいけない。｣


｢でも、その華奢な身体で男って言われても…｣



｢…沖田さんも最初は信じていた。むしろ俺が言わないと気づかなかっただろ？｣

うっ…。と総司は言葉に詰まる。

正体知ったら女にしか見えません！

そう反論したいのをグッと我慢する。



｢あーもー駄目です!!これから男口調は禁止です!!｣


突然、総司が叫んだ。

｢は!?｣

｢隊長命令です。守って下さいね？｣


目が笑って無いんですけど!?
反論したら斬られるかも…


紫音はじっと総司を見る。

総司は笑顔を崩さない。


二人の間に少しだけ緊張がはしった。