私の誠は…



「わかりました。」


折れたのは紫音だった。軽くため息をついて苦笑いで総司を見る。


「賢明な判断ですね♪」

「………。」


この時とてつもない殺意が紫音に芽生えたのは言うまでもない。



「っ………」


突然、身体が重くなって、紫音は思わず畳に倒れた。

「紫音さん!?どうしたんですか?」

「少し…体力を使いすぎただけ…」

「布団を出しますから、そこで寝ないでください!風邪ひきます。」

そういうが早いか、総司は押し入れから布団を出して、紫音を抱き起こした。

「動けますか?」

「力、入んない。」

耳元で呟かれて総司は顔を赤くする。
そんな総司を見て小さく笑うと、紫音はそのまま気を失った。



「ふぅ、、これでよし!」

紫音を寝かせ、布団をかけた総司はゆっくり立ち上がる。

「夕飯食べてきます。」

小さく呟いて部屋からそっと出た。


< 25 / 58 >

この作品をシェア

pagetop