私の誠は…
誰もいない裏路地に何処からともなく紫音が現れる。
「処刑場はこの近くのはず…」
とりあえず、裏路地を出て人で賑わう大通りにでる。
大人数の公開処刑なら人が集まるはず…
紫音はそう確信して、人混みを探す。
「また処刑かい?」
「今度は忍だとよ。なんでも一族まるごとらしい。」
「たしか…火炙りだったねぇ…」
紫音の耳にそんな町人の会話が入ってくる。
…これだ…
紫音は確信を持って近づいた。
「あの…少しいいですか?」
「なんだい、坊や?」
「…忍の処刑って何処で行われるかご存知ですか?」
突然声をかけた紫音に驚いた様子の町人だったが、気軽におしえてくれた。