私の誠は…
「わからない?長州側の忍も幕府側の忍も裏では繋がっていると言うこと。ま、繋げたのは母様だけど。」
「「「「なっ……!!!」」」」
「ふふ…新撰組から排除してもいいのよ?」
笑いながら苦無を弄ぶ紫音によって部屋の温度は一気に下がった。
「こ、の…やろう…!!!!」
耐えかねた永倉が紫音に斬りかかった。
紫音はそれを素早くさけ、逆に苦無を突き刺そうとする。
パシッ
「紫音、駄目です!」
突然、総司が紫音の腕を掴んだ。
総司は安心したように息をついた。今までは金縛りにあったように体が動かなかったからだ。
そして素早く紫音に手刀を打ち込み、ぐったりした紫音を横抱きにした。
「近藤さん。紫音さんのことは僕に任せてください。」
近藤は土方と山南に目配せした。
二人とも頷く。
「総司、紫音ちゃんとは上手くやれるか?」
「はい、大丈夫です。彼女が屯所を出ていくようにはしません。」
「分かった。君に紫音ちゃんを任せよう。」
「はい」
総司は近藤に笑って見せると部屋を後にした。