タイトル
~神影 宗太の場合~
俺の名前は
神影 宗太(ミカゲソウタ)。
今は、
受験生。
高校受験を控えている。
毎日目を合わせては
俺は1度視線を外してまた見る。
相手はずっと
こっちを見ているけど、
そんなことしてたら心臓がもたない。
黙ったまま歩く
小さな彼女の後ろ姿ばかりいつも見ていた。
小さい背中は
彼女の優しさのしるし。
そんな優しい行動がなければ
きっと後ろ姿なんて見てはいない。
受験生になって
クラスが離れた隣の教室の彼女。
目が合ったら
軽く会釈。
笑うことも
もう一度振り向くことも
できなくなった自分。
なんとも思ってなかったから
笑えてたし、振り向けた。
でも、
今は違う。