タイトル



「…~と
いうことで、

誰かやってくれる人!」



いつの間にか
話が進んでいた。


でも
教室は異常に静かだった。

空気を感じとる。



――誰かやれよ――



どこからか
そんな声がする。

誰も口にはしてないが
聞こえる。




――早く帰りたい――





部活動生徒が
うずうずしている。


時計をチラチラ
気にする奴等もいる。


先生さえも
左手首を何度も見ていた。





「…出席番号」







先生の言葉と共に
拳を握る。

中には
額の前に両手を握る者もいる。



外は
晴れてはいない。




風が
少し強めに揺らしている。





「…さん

じゅうにばんー…のひとー!!」




風が
額を刺した。







出席番号32番
神影 宗太



夏のボランティア活動
ヤります。

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