タイトル
学校の授業は
あまり聞いていない。
聞いても聞かなくても
もう聞いたことがあるところばかりだ。
授業中は
別の勉強をする。
模試の対策だったり
次のテスト勉強だったり…。
「じゃあこの問題…、
…神影くん。」
たまに当てられるけど
あまり心配していない。
黙って
前へと進む。
その時、
みんなの机の上で開かれている教科書を見る。
教科書というか、
問題を…。
―あぁ、この問題かぁ。
黒板に
白い字を連ねていく。
「…答えは、
S=3、t=3、p=-√3、q=√3です…。」
黙って
席に着く。
外は
暑い夏が迫ってくるようだ。