タイトル
母さんに
帰ったら頼もう。
どこの塾が
今、一番いいだろう。
俺はスマホを
手にした。
「おい、神たん」
呼ばれたって
振り向きはしない。
どうせ向こうから
近づいてくるし。
「げっ、塾!?」
勝手に画面を覗いてきた。
しかもその言葉につられ、
周りに人が集まってきた。
「「神たん、塾いくの?」」
みんなの声がそろった。
このクラスで塾行っている奴はいない。
塾行かなくても
勉強なんかできるからだ。
「…」
俺はスマホをポケットに
突っ込んで席を立った。
チャラ男が俺と
入れ代わるように教室の中に加わった。