タイトル
高校ではぶりっ子で
中学校の友達などの前では
普通の態度。
そこら辺の人と話す時は
なるべくぶりっ子で。
…なのに
なんでそれができなかったのだろう。
ぶりっ子なんて
簡単にできるのに…。
…まさか
「私と同じ中学校でしたか?」
と
敬語で言う。
「……。」
何も言わず
彼は傘を持ってレジに向かった。
私の傘もいつの間にか持っている。
会計も終わり、
また私のもとにやって来る。
「…同じ学校です。」
レモン色の傘を
渡してくれた。
じゃあと
彼は背中を見せた。
鞄に
高校の校章が光った。
「…同じ高校…」
私は固まった。