側に居ない君は。
いつもの朝
いつも通り、リビングに入れば用意されているパン、牛乳、目玉焼きにサラダ。
朝からボリューム満点のご飯をゆっくり食べていれば、紅夜〈こうや〉さんが起きてきた。
「あぁ、おはよう美香。今日も朝からこんなにたくさん…大丈夫なのか?」
「ふふ、おはよう紅夜さん。だってキチンと食べないと仕事なんてできないじゃない」
「気遣ってくれてるのか?」
「当たり前でしょ?」
“やっと結婚出来て、一緒に住めるようになったんだし”
…あたしの家は、複雑とまではいかないけれど面倒くさい家だ。
あたしが小2の時に元々仲の悪かった両親は離婚、その後にほぼ同じ境遇の紅夜さんに出逢い付き合い始め、今に至る。
ここまでは、いいとしよう。
問題はこの先なのだ。