側に居ない君は。




だけど、その日はやっぱりいつもと何かが違った。




「きゃははっ、雪くん眠いのぉ?」

「……。」




あぁ、もう。



あたしが居るのは図書室の本棚から丁度隠れるところのソファ。


ドアの近くにあるソファのところからは見えないけれど、あたあしのところからは全体が見渡せるようになっている。


だから今誰が入ってきたのかも当然分かるんだけど、





「ねぇ雪くん、あたし雪くんのこと、好きだよ?」

「…。」

「だからあたしのこと抱いてよ。他の女を抱かないのって、満足できないからでしょ?
あたしの体なら、」




“満足できると、思うんだぁ…”




< 8 / 17 >

この作品をシェア

pagetop