側に居ない君は。
だけど、その日はやっぱりいつもと何かが違った。
「きゃははっ、雪くん眠いのぉ?」
「……。」
あぁ、もう。
あたしが居るのは図書室の本棚から丁度隠れるところのソファ。
ドアの近くにあるソファのところからは見えないけれど、あたあしのところからは全体が見渡せるようになっている。
だから今誰が入ってきたのかも当然分かるんだけど、
「ねぇ雪くん、あたし雪くんのこと、好きだよ?」
「…。」
「だからあたしのこと抱いてよ。他の女を抱かないのって、満足できないからでしょ?
あたしの体なら、」
“満足できると、思うんだぁ…”