もう一度、最初から
車内に残されたあたしは、ふと、とても楽しい事に気づく。

聞いている話は、何だか重いし、ちょいちょいノロケ挟んで来るし、て言うかこの長い話の後にどんな結末があるのかまだよく見えなくて。

しかも、あたしは告白してしまったわけだから、今日は何かしらその答え的なものが返ってくるかもしれなくて。

それなのに、とても楽しい。


これがただのデートだったらよかったのに。

他愛もない話をして、コーヒーを買って。

行き先はどこでもいい。

きっと、どこでも凄く楽しくて。

色んな話をすることが嬉しくて。


普通のカップルみたいに。

そう、ごく普通の。
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