もう一度、最初から
「あ……か、川田で」
「わかります」

でーすーよーねー。

このやり取り、前もやったってば。

「あの……あのね。えっと……ゆ、柚希さん、元気?」

柚希さんの連絡先なんて知らないし、家に押し掛けるのもなんか怖いし、結局エノキに連絡するしかないんだよね……。

「……げ、元気……だよ」

不審がってる。

そりゃそうだよね。

なんか、ストーカーみたいだもんね。

大丈夫、あなたの大事な彼女……ううん、フィアンセかな?……を、どうにかしようなんて、思っていない。


今自分でもわかったけど、あたしは、確かめたいんだ。




諦める為に。

きちんと前に進む為に。



……柚希さんが、何をしたのか。
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