もう一度、最初から
*その3*
「では…朱里の見事なUターンぶりに、かんぱーーーい!」
「ちょ…やーめーてーよぉお」
ここら辺にしては、雰囲気も、料理の味もまあまあかな、と那奈に勧められて来たお店は、確かに中々いい感じ。
あたしと、高校以来の友人、高岡那奈(タカオカナナ)は同時にグラスをぐいぐいと傾ける。
那奈はぺールビールを。
あたしは、梅酒サワーを。
冷たくて甘い刺激が喉を伝わると、ふっと幸せな気持ちになる。
那奈は勿論、あたしの身に起きたこれまでの全てを知っていて。
披露宴では、那奈の作った生花のブーケを持つはずだったし、スピーチもお願いするはずだった。
大学進学を機に東京に、出てきた友達も沢山いたけれど、那奈は地元居残り組だった。
あたしと一緒にギャルメイクをして遊んでたけど、あたしなんかより、よっぽど頭もよかったのに…。
「ちょ…やーめーてーよぉお」
ここら辺にしては、雰囲気も、料理の味もまあまあかな、と那奈に勧められて来たお店は、確かに中々いい感じ。
あたしと、高校以来の友人、高岡那奈(タカオカナナ)は同時にグラスをぐいぐいと傾ける。
那奈はぺールビールを。
あたしは、梅酒サワーを。
冷たくて甘い刺激が喉を伝わると、ふっと幸せな気持ちになる。
那奈は勿論、あたしの身に起きたこれまでの全てを知っていて。
披露宴では、那奈の作った生花のブーケを持つはずだったし、スピーチもお願いするはずだった。
大学進学を機に東京に、出てきた友達も沢山いたけれど、那奈は地元居残り組だった。
あたしと一緒にギャルメイクをして遊んでたけど、あたしなんかより、よっぽど頭もよかったのに…。