もう一度、最初から
散々飲んで、食べて、喋って。

那奈のフィアンセが車で迎えに来てくれて、あたしまで送ってもらう。


一人暮らしのアパート。


「また、仕事のお休み合うとき、遊ぼー」

那奈の方がうんと忙しいのに、そうやって声をかけてくれる。

助手席から手を振る那奈を見送って、部屋に入る。


自分の気持ちに初めて気付き、ぞっとした。


…あたし、今まで、那奈に勝ったと思っていたんだな…
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