もう一度、最初から
考えれば考えるほど惨めになるから、止めたいと思うのに…。

『こうなってるはずだった』という未来が輝き過ぎていて、今のあたしに影を落とす。

泣き過ぎて、もう出る涙もないと思っていたのに。

いとも簡単にあたしの視界は涙で滲む。


ごしごしごし


乱暴にこすってコンビニに向かう足を早める。

実家付近ではないとは言え、さすが10年前まで住んでいた町。

土地勘はバッチリで、目指すコンビニまであと少し。
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