もう一度、最初から
*その7*
「……はぁあぁあ…………」

ため息が、何度となくもれる。


狭い狭いと思っていたアパートも、一人で1日中居ると、何だか妙に広く感じる。

どうせなら、くるくる働いていた方が、何も考えずに済むのに。


あれから、一週間がたったようだ。

……曜日感覚は曖昧だけど、毎日エノキが事務的なメールをくれるので。

ラインではなく、メール。

下手したら、ショートメールでも足りるのでは?というような、短文。

今日は、電話があった。

あたしに襲いかかってきた男の諸々がわかったということの報告だった。
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