不器用男子の告白の仕方。
「あたしが五十嵐に言いたいことなんてそれしかないけど?」
「おまえな…。
はぁ…わかった。じゃぁ、俺に聞きたいこと、あるだろ!?」
聞きたいこと?
まぁ、それもいっぱい、あるけど。
「五十嵐はさ」
「お、おー」
「なんであたしにばっかり、無駄絡みしてくるの!?」
朝ひよりも言ってたけど、五十嵐は意外と女子に人気がある、らしい。
母性本能をくすぐる可愛い系の顔、らしいし?
バカだけどバスケはうまいし?
そのくせ、自分から女子に絡もうとはしない。
あたしを除いて。
いつか聞いてやろうと思ってたんだ。
そんなにあたしのことが嫌いなのか、ってね。
じーっと五十嵐の顔を見つめていると
五十嵐の顔が、なぜか段々、赤く染まっていって。
「じ…自分で考えろっ!!!」
そう叫んで、どこかに走り去ってしまった。
自分で考えろって、そっちが聞きたいことあるだろ?って言ってきたんじゃん。
やっぱりよく分かんない奴。