不器用男子の告白の仕方。
(騙されたあああ)
はぁ、と重いため息をついた時
「よっ、ブー子!
何辛気臭い顔してんだ?あ、いつもか」
「は?いつもって何!?」
いつものように、五十嵐がやって来た。
「っていうかあっち行ってよ。
こっちは、五十嵐に構ってる暇ないの!」
シッシと野良犬にやるように手で追い払うと
「…なんだよ、なんか悩み事…とか?」
てっきり何か言い返してくると思ったのに、五十嵐はなぜか、真剣な顔してそう聞いてきた。
「…べ…別にあんたに関係ないし」
五十嵐に差出人不明のラブレターのことなんて話したら、
絶対バカにされるに決まってる。
クラスに言いふらされたりしたらもっと最悪だ。
このことは絶対五十嵐には言えない…と思っていたのに
「楓子、ラブレターもらったんだよ~♪」
あっさり、ひよりがバラしてしまった。
「ひより!?」
「へー…あ、そう。ラブレター…ふーん」
…意外と反応が薄い五十嵐。