不器用男子の告白の仕方。
「おい、なんだよ!?」
「だってラブレターて!!
どんだけ古風なんだよお前は~!!」
そしてバシバシ俺の背中を叩いてくる室谷。
「で、お前そのラブレターどこに置いたの?気付かれてねーって」
「アイツの下駄箱」
「は?それじゃ気付くだろ、フツー」
「ラブレター自体にはたぶん気付いてると思うけど。
俺の名前は書いてねーからなぁ」
「は…はぁ!?」
再び素っ頓狂な声を出す室谷。
そんな裏声ばっか出して、喉の調子大丈夫か…。
「なんで!?」
「いや…だってさぁ、いつも俺ばっか好きなの悔しいじゃん?
アイツにも少しは頭使って考えさせようと」
「長澤はクラス一の鈍感女だぞっ!!
気付くわけねーだろっ!!!」
怒鳴る室谷。
周りの奴らが慌てて「室谷声デカいから!」と取り押さえていた。
ま、まぁ…確かに、アイツはクラス一鈍感で。
気付くのに時間かかるかもしれねーけど…
でも、大丈夫だろ!
だってどう見ても、このクラスでアイツのこと好きそうなの
俺くらいしかいねーじゃん?
俺のこのバレバレ(アイツ以外には)の態度が幸いしてか、
長澤に手を出そうとする男はいねーし。
そのうち気付くだろ~!!
…なんて俺の考えは
甘かった…。