不器用男子の告白の仕方。
五十嵐大矢(イガラシダイヤ)
同じクラスの男子。
普段は寝てばっかりいるくせに、体育になると急に輝くタイプ。
なんでも1年ながらにバスケ部エース、らしい。よく知らないけど。
そして、たいして席も近くじゃないのに、なぜか毎朝あたしに嫌がらせをしてくる謎の奴。
そして仮にも女子のことを“ブー子”なんてあだ名で呼ぶ失礼な奴。
まぁいいや…今はバカ五十嵐のことを考えてる場合じゃない。
「で、ひより。
あたしを好きそうな男子って!?」
身を乗り出して聞くと
ひよりは「ん」と教室の後ろの方を指差した。
グルンッと我ながら物凄い勢いで振り向くと
そこにはクラスでもうるさい方の男子集団が。
「え、だれ!?
中尾くん!?」
「違う」
「じゃぁ~…山口くんとか!?」
「だから、違うって」
呆れたようにため息をつくひより。
「いるでしょ」
ひよりの綺麗な人差し指がまっすぐに伸びる。
「五十嵐」
いが…
五十嵐ぃ~!?