不器用男子の告白の仕方。




さぁ、早く気付け。



ラブレターと、このノートの字が、同じだって…!!




しかしアイツは、特に何も言うことなく、黙々とノートを写している。




「おい」



痺れをきらして、話しかけてしまった。




「なに」



「…な、なんか気付くこと、ねーか?」




あるだろ?めっちゃあるだろ??




“気付け気付け気付け気付け”




「うーん…字、汚いね」



「ちげーよ!!!」




最近ツッコミのスピードが上がってきたような気がする。




って、そんなどうでもいいところのレベルあげてる場合じゃねぇ!!!




俺はバンッと長澤の机を叩いた。




「ちょっと揺らさないでよ」




不機嫌そうな長澤。



不機嫌になりたいのはコッチだ!!!





「だから…他に気付くこと、あるだろ!?」




するとアイツは、じっとノートを見つめ



暫くして…



ハッと



息をのんだ。




ま…まさか……





「…五十嵐……」



「……お、おう」




やっと、気付いたんだな……





「“Wednesday"のスペル間違ってる」




「……だから……」





そこじゃねーよ…!!





「ブー子のバーカ!!」




もうお前に、俺のことをバカという資格は一生ない!!!!




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