不器用男子の告白の仕方。
ラブレターをアイツの下駄箱に入れてから、三日がたった。
あの鈍感バカ女は、未だに俺だと気付く様子は1ミリもない。
くそー…どうしたらいいんだー!!!!
「…おい大矢、お前の教室、ここじゃねーよ…」
「…あ、わりぃ」
悩みすぎて、教室まで間違えてしまう始末…
悶々としながら正解の教室に入ると
はぁ、と似合わない深いため息をついている長澤がいた。
…アイツも…悩んでる!?
もしかして、ラブレターのことで…!?
ドキドキしながら、アイツの席に向かう。
「よっ、ブー子!
何辛気臭い顔してんだ?あ、いつもか」
黙れ俺。
とは思うのだが、どうしても直すことが出来ない…この、長澤に突っかかってしまうクセだけは…!!!
「は?いつもって何?
っていうかあっち行ってよ。
こっちは、五十嵐に構ってる暇ないの!」
長澤はそんな俺の内なる葛藤になんて1ミクロも気付かず、シッシと野良犬にやるような、手で追い払う仕草をしてくる。
男は意外とデリケートなんだぞ!
そーゆう行動は慎め!!!
と言ってやりたいところだが…
そろそろ俺も
本気でいかねーとな。
「…なんだよ、なんか悩み事…とか?」