あたしの存在価値。

何があったのかは
当時はわからなかった。

家庭の中が
急に荒んでいった。

声を荒らげるように
なった父親。

言いなりの母親。

学習机の上に無造作に
置かれるようになった
アダルト雑誌。

夜中に隣の部屋から
聞こえる…

父親に許しを乞う
母親の淫らな声。

変化には気付いたけれど
子供のあたしには
わからなかった。
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