あたしの存在価値。

母方の祖父母が住む
近くに引っ越して
転校して…

母親が働くようになり
生活が変わった。

父親がいない生活は
寂しいとも思わなかった。

そのかわり
日本木刀が飾られた
ヤクザの祖父の家に
頻繁に出入りすることに。

おやっさんと
呼ばれる祖父の全身には
立派な鯉の刺青があった。

黒いスーツを着た
強面の人から挨拶されるのが
嫌だった。

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