もう一度
先輩方
「お前何してんの⁇」
結城先輩はサッキーに向かって話しかけた。お前とか…顔と一致しないよ。
あたしと亜琉愛は唖然。
「何って部活ですよぉ。あたし弓道部ですもん」
女って怖い。どうしたらさっきよりもか細くて、高い声が出るんだろう⁇
ていうか、か細すぎて、蚊⁇と思ってしまいそうだ。
いや、それはちょっと大げさだけど。
「へー、ま、俺らここで涼むから適当にやってていーよー」
背が高い先輩がそう言ってゴロンと寝っ転がった。
……あたしが練習に使うゴム弓の上に頭を乗せて。
「あぁぁぁ‼︎ちょっとそれあたしのです‼︎使うんです‼︎どいて下さい‼︎」
無意識だったと思う。あたしはその先輩を押しのけ、ゴム弓を取り返した。
守ったぜ。と思ったあたしの耳には3人の男子の笑い声が聞こえてきた。